芳雄橋

明治以降石炭の一大産地として急成長した九州筑豊地域の中核都市である飯塚市の芳雄橋は、市中心部の遠賀川と穂波川の合流地点に架る官庁街の新飯塚と中心商業地の吉原町を結ぶ 歩道橋(下流側)と車道橋(上流側)の2本からなる桁橋でした。 歩道橋は我が国3番目の鉄筋コンクリートの橋梁であり、歴史的意義とともに市民に親しまれた芳雄橋も2003年7月の飯塚大水害を受け、遠賀川河川改修の一環として架け替えが決まりました。 新橋の設計は市民の意向を反映し旧橋の高欄などの意匠を取り入れた石造アーチ風の6径間のPC桁橋が採用されました。 当社は橋脚、上部工、橋面工事に関わる全ての石材工事を足掛け2年間に亘って担当し、国土交通省遠賀川工事事務所をはじめ請負各社の御意向や御指導を受けながら、アーチやドームで培った石造技術を生かした積極的な技術提案を行いました。 コンクリートPC等の先端的工法と石造技術が融合したまさにハイブリッドな構造を持つ芳雄橋の誕生に貢献致しました。

完成した芳雄橋 /></a></td>
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  芳雄橋石造工事の特色

中空コンクリート床板の現代橋でありながら6連アーチの石造の意匠をモチーフとしたデザインを具体化するため、芳雄橋全ての石材工事においてヨーロッパの石橋の成り立ち・・・石材のみの造形・・・無垢石で成り立つ構造美の表現を重視して全ての部材の形状/加工を決定しました。 一般的な建築や土木の分野に見られる板石や化粧石を原則として用いない。石材を貼り付けるのではなく、組み付け、積み上げていく事を基本方針として施工図、生産、工事を一貫して行いました。 このため、完成した芳雄橋ではコンクリートや鉄骨を構造としながら桁裏などの一部を例外として構造材はもちろん、不合理な目地や金具などを一切目にする事はできません。以下はその代表的な工法です。

 

 石造残存型枠工法

鉄筋コンクリート構造の化粧としての石材ではなく、石積み構造の中詰めとして鉄筋コンクリートを用いる新工法。 型枠等の仮設資材を省いた省資源、短期工事が可能なエコロジーな工法で、石材とコンクリートが一体化するため必要十分な構造強度と流木等に対する堅牢な仕上げ面を半永久的に維持します。 数世紀に亘って供用され今も車両交通に耐え続けるヨーロッパや我が国の石橋技術を現代の施工に再生した画期的な工法です。 われわれは石造技術の粋を発揮し全5橋脚を同時短工期で施工し、その精度と仕上がりにおいて賞賛をいただきました。 事はできません。以下はその代表的な工法です。

石造アーチ工法

芳雄橋の特徴である中央部バルコニーから中之島に降りる昇降部では石造アーチ工法が採用されました。 石造構造としては長い歴史をもつアーチも近年はコンクリート等に変わり、その技術は風化しつつあります。 われわれは精密な加工を施した石材を、鉄骨支保を使用して熟練した技術で均質な競り持ちに施工し短期間で無垢石のアーチを完工致しました。 アーチの組石は競り合いによって圧縮力を十二分に発揮し、外殻に施工される鉄筋がタガとして万が一の浮き上がりに働き、強固で美しい工法です。

中州にかかるアーチ橋の施工途中の様子

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YSB工法

土木や建築において主要構造材としては認められていない石材を本来求める形として具体化すること、鋼材やコンクリート以前の石造構造物の美しさを具体化すること、 山田石商は塊としての石材を用いて用途や構造上の要求に満たす現代における石造りの本来の姿を追求しています。 予算や刹那的な合理性から一般的である【貼り石】を良しとせず、本来石造りがもつ永久性や重厚さ、奥行き深い表情を今に生かすため、設計、製造、工事にわたる全てにおいて一貫して取り組んでいます。


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